自動車部品メーカー・アイシンが美容業界に挑戦する理由。Hydraidは美の未来を変える?
井上慎介(アイシン)×横山慶子(アイシン)×増田拓海(アイシン)
※:国内外論文および特許の自社調査結果(2022年9月15日現在、アイシン調べ)
※:撮影時のみマスクを外しています
取材・文:宇治田エリ 写真:タケシタトモヒロ 編集:株式会社CINRA
―これまで、さまざまなヘアスタイルを楽しんできた印象があるはましゃかさん。はじめてブリーチしたのはいつだったのでしょう?
はましゃか:大学1年生のころでした。上京したてで美容室へ行って、参考写真も見せずにただ「アッシュカラーで」って言ってお願いしちゃったんですよね。一度ブリーチをしてから染めてもらったんですけれど、鏡を見たらすごく明るい色で。私としてはもっと暗いほうが良かったのでびっくりしました(笑)。
しかもヘアカラー後、24時間はシャンプーを控えたほうがいいことを知らなくて、帰宅してすぐに髪を洗っちゃったんですよね。だからすぐに色が落ちて金髪になってしまい、失敗だらけでした。あとはサロンモデルで金髪にしてもらったくらいで、学生時代は基本的に暗めの髪色でした。
―そこからなぜハイトーンに髪色を変えようと思ったのでしょうか?
はましゃか:大学4年生のころに、撮影でピンク色のウィッグを被ったことがあったんです。黒髪からイメージがガラッと変わって驚いたし、「我ながら似合うな」としっくりきて。そのときのインパクトを覚えていて、大学卒業後フリーランス1年目だった2019年の年末に、心機一転しようとピンク髪にしたんです。
どんな美容室へ行けば理想の髪色にしてくれるのかわからなかったので、SNSのフォロワーさんたちに聞いて「ここぞ」という美容室に決めました。そのあとはピンクから青、シルバー、一度黒髪ショートを挟んで、水色、緑、いまの金髪抜きっぱなしという流れで髪色を変えていきました。
―髪色を変えるということは、はましゃかさんにとってどのような意味がありますか?
はましゃか:私はキャリアの切り替えのタイミングで髪色を変えることが多いので、「自分の更新のため」という感覚が強いかもしれません。あと、髪型はもちろん、引っ越しも好きで、とにかく生活に変化を与えることが多いからか、じつは忘れっぽいところもあって。
スマホの写真アルバムを見ると、いろんな髪色をした自分が写っているんですよね。それを見ることで「この髪色のときはこの辺でよく遊んでいたな」とか、「この色のときはあの仕事してたな」とか、当時の髪色とそのときの思い出が結びついているので、髪は私の生活史に欠かせないパートです。
―それは面白いですね。髪色を変えたことによる一番の変化はなんですか?
はましゃか:明るいカラーにした翌日は、起きて鏡を見るたびにびっくりしていました。まだ自分でも見慣れていなくて(笑)。あと、気持ちが落ち込んでいても、落ち込んでいるように見えなくなったというか、自分の顔を見てもご機嫌に見えるんですよね。
周囲からの見え方も変わった気がします。黒髪ロングだったときはパッと見て、自分がどういうタイプの人間なのかよくわからなかったみたいで、知り合った人に「意外とひょうきん者なんだね」とあとから言われることが多かったです。髪の色を明るく変えてからは自分らしさをストレートに受け取ってもらえるようになったと思います。
―自分自身の気持ちの変化に影響はありますか?
はましゃか:髪の色が明るいと自信がつくのか、人に話しかけることも、話しかけられることにも、抵抗がなくなったんですよ。「営業中です。どうぞ!」ってつねにオープンマインドな姿勢でいられる。実際、急に人に話しかけても「明るい人なんだなあ」と思われて、びっくりされなくなったというか、ありのままの自分を受け入れてもらえるようになったと感じています。
一方で、大人っぽくなろうと黒髪ショートにしたときは、なんだかしっくりこなくて、すぐにまた明るい髪色に戻してしまいました(笑)。髪色を明るくすると、自分も周りも活気づくような感覚があります。